補助版標準積算システム

一般社団法人農業農村整備情報総合センター(ARIC)では、地方自治体、独立行政法人、土地改良事業団体連合会、土地改良区等向けに「補助版標準積算システム」の開発・提供を行い、農業農村整備事業の円滑かつ効率的な実施を支援しています。

「補助版標準積算システム」の利用団体専用ホームページを開設しています。
(ご利用に当たっては、IDが必要です)

1. 積算業務について

積算業務は、工事・業務の発注機関において、入札執行における予定価格を算定するための作業として実施されていますが、特に、工事の積算業務においては、施工方法や作業工程の比較検討など、現場条件を踏まえた施工計画を立案する上で極めて重要な作業とされてきました。
一方、近年の公共工事においては、構造物の品質の確保、ライフサイクルコストの縮減、入札・契約に係る透明性の確保などに対する社会的要請が強まっているところであり、積算業務においても施設の設計や施工計画、事業管理等と直結することから、一層の比較検討の徹底や現場の状況に応じた創意工夫が重要となっています。
このようなことから、積算業務は、農業農村整備事業に携わる発注担当者の日常業務において大きな比重を占めているところであり、業務を円滑かつ効率的に進めていく上で、標準積算システムは欠かせない存在となっています。

2. 補助版標準積算システムについて

ARICでは、農業農村整備の補助事業における調査・測量・設計から工事に及ぶ積算業務の円滑かつ効率的な実施を支援するため、「補助版標準積算システム」の開発を行い、平成9年度から地方自治体、独立行政法人、土地改良事業団体連合会、土地改良区等に対してシステムの提供を行っています(平成22年度からは「Ver.3」として運用を行っています)。
農業農村整備の補助事業は、都道府県、市町村、土地改良区などさまざまな事業主体により実施されていますが、「補助版標準積算システム」は国営事業に準拠した全国共通のシステムとして運用を行っているところであり、本システムを利用することで、積算作業の標準化や信頼性の確保、運用コストの低減が期待されます。

3. 補助版標準積算システムの特徴

「補助版標準積算システム」の特徴は以下のとおりです。

(1)システムの導入

システムの利用料は無償です。
なお、システムを格納するサーバ、及びプログラムやデータを配信するためのネットワーク環境は各利用団体において準備していただく必要があります。

(2)システムのメンテナンス

積算基準の改訂等に伴い、その内容をシステムに反映させるための改修作業が発生しますが、これにかかる各利用団体の費用負担はありません。

(3)システムの運用支援

システムの運用に必要となるプログラムやデータの配信、システムを利用する上での問い合わせ対応(担当窓口を設置)等の運用支援に関しては、各利用団体に費用負担をいただいておりますが、複数の利用団体による運用のため、単独での運用に比べて安価に運用することができます。

(4)システムの機能追加

各利用団体において独自に機能追加を行う場合は、機能追加の開始年度のみ、運用経費とは別に費用負担をいただいておりますが、次年度以降の継続費用の負担はありません。

(5)体系・歩掛等のデータの利用

積算作業に必要となる体系・歩掛等のデータの利用に当たっては、国営事業で適用されているデータに関しては費用負担はありません。なお、独自のデータをシステムに導入される場合は、各利用団体で作成することが可能です。

(6)運用管理者向け講習会及び説明会の実施

ARICでは、各利用団体の運用管理者向けに、システム上で歩掛や単価の改訂等を行う技術を習得していただくための講習会を実施しています。また、全国の利用団体における情報や要望等を共有し、システムの改善につなげていくための説明会を実施しています。

(7)利用団体専用ホームページの開設

ARICでは、システムの利用団体専用のホームページを開設し、データの配信やプログラムのリリース等に関する情報を過去の履歴も含めて掲載しています。また、本ホームページから操作説明書やよくある質問、過去の説明会の資料等についても閲覧が可能です。
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(8)その他

新たな積算方式が導入された場合、円滑に移行することが可能です。
全国共通のシステムであり、操作方法が統一されていることから、災害等が発生した場合の積算支援等においても迅速かつ円滑な対応・引継が可能です。